お店にのぼりを立てなくなった理由

自宅の物置に入れっぱなしになってしまっているのは、「美味しい焼き立てパン」と書かれているのぼりです。「美味しい焼き立てパン」という文字の下には、見るからにしてふわふわの食パンのイラストが書かれていて、それはきちんと過去に使っていたことがわかるくらい、少しばかりボロが見えてしまっていますが、きちんと折りたたんで保管してあります。こののぼりは、昔は私の経営しているパン屋さんで使っていたものなのですが、今でもそのパン屋さんを続けているものの、のぼりは立てずに営業を行っています。それは、こののぼりを狙った事件をいくつか知ってしまったからです。元々は、お店がオープンする朝の7時から、その日の営業を終える夜の7時まで、お店の前にはずっとこののぼりを立てていたものの、そういった事件についてを知ってからは、怖くて立てることができなくなってしまいました。その事件とは、まず1つ目は放火です。あるときニュース番組で報道されていたのを見たのですが、街中にある様々なお店に立てられているのぼりを狙い、次々に火を放って燃やしていく愉快犯がいるとのことでした。それによって狙われていたのは、決まって飲食店ののぼりで、お花屋さんであったり、お店ではない売り物件などののぼりは狙われず、何故だか飲食店に集中してのものでした。

私の経営しているお店はパン屋さんという、もちろん飲食店であり、これには恐怖を感じてなりませんでした。2つ目は盗難です。お店の前にのぼりを立てていると、知らぬ間にそれを持っていってしまうという愉快犯がいるというニュースも耳にしたことがありました。これは、直接的にお店に被害を被るものではないものの、そういった奇妙な人がお店の前にやってきているのかと思うと、それもまた、恐怖を感じるものだったのです。このように、のぼりを立てていることによって、巻き込まれてしまうかもしれない事件について知った私は、自分のお店の前にのぼりを立てることが怖くなってしまいました。

そのため、立てていたのぼりを下ろし、今ではそれが物置に入れっぱなしの状態になってしまっているのです。「美味しい焼き立てパン」と書かれたのぼりがあるだけで、これによってお客様が入ってくださることもあったのですが、それよりも事件を防ぐことの方が大切だと思い、のぼりを立てないことに決めました。こういった犯罪者がいることに、本当に怒りを覚えてなりません。

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